• 伏見いきいき市民活動センター

【UTTOCOな人】貞本 建太さん_vol.40 2022


 子どもたちが自分の意志で自由に遊ぶことのできる場を京都市内のさまざまな公園で企画、開催されている「きょうのあそびば」代表 貞本建太さんにお話しをお伺いしてきました。活動に対する思いや働きながら地域で活動する楽しさについてお話しいただきました。



「遊び」の価値を感じて


Q.貞本さんが活動されている任意団体「きょうのあそびば」について教えていただけますか?

 僕たちは「京都にプレーパークをつくる」という思いで活動を始めました。プレーパークとは、子どもたちが自由に遊ぶことのできる遊び場です。主な活動としては、京都市内の公園で1日プレーパーク体験を開催しています。プレーパークの良さや魅力を体験することで知ってもらい、遊ぶことの大切さを伝える活動をしています。  活動メンバーは現在6名で、思いに共感してくださったみなさんと一緒に活動を行なっています。保育士の仲間や森のようちえんの保育者など、結果的に「保育」に関わるスタッフが共感し、集まってくれました。当日の運営においては、学生ボランティアさんにもご協力をいただいています。


Q.活動をスタートされた年が、2021年と比較的最近ですね。なにか活動のきっかけがあったのでしょうか。

 新型コロナウイルスが活動の大きなきっかけでした。2020年4月の緊急事態宣言の際に小学校が一斉休校になり、子どもたちが公園で遊ぶことや家の外にでることが難しい状況でした。一斉休校が明け学校が再開になった時、授業時間は7時間授業となり、長期休暇が短縮されるなど休校で止まっていた分の遅れを取り戻す動きがありました。

 しかし、その時「子どもたちが失ったものはそれだけなのか」と思いました。他にも大切なことが失われていたように感じていました。それは、友達と一緒に過ごす時間や公園で遊ぶ時間です。「遊び」が失われていたにも関わらず、社会的に言及はなく、子どもにとって「遊び」がいかに大事であるかの認知が低いことを新型コロナウイルスのなかで感じました。そのことが活動のきっかけとしては大きいです。


Q.貞本さんは、「制限なく自由に遊ぶことができる」ということが子どもたちにとってどのような意味や価値があると感じておられますか。

 今、子どもたちには自分の意志で自由にできる時間が限られていると感じています。学校に行き、その後は受験のためもしくは勉強に遅れないための塾、スポーツやダンスなどの習い事に行く子どもたちが多くいます。塾や習い事がやりたいことや好きなことにつながっている子どももいますが、苦手を克服するためや親に言われたから通っているという子どももいると思います。

 そのようななかで、プレーパークは「自分がやりたい」と思った遊びができ、それが保証されています。脳が発達していく時期に自分がやりたいことができ、さまざまな経験・体験を通して、失敗することを学ぶことがとても大切だと思っています。

 プレーパークでよく使われる言葉に「怪我と弁当自分もち」という言葉があります。自分の責任で自由に遊ぶ、自分の責任においてやりたいことをやる、そのなかで小さな怪我をしてしまうことがあるかもしれませんが、それも学びになるという考え方です。

(プレーパーク当日の様子)



子どもが楽しく自由に遊ぶ


Q.当日は、多くの子どもたちが参加されていると思います。どのように運営されているのでしょうか。

 当日の運営スタッフは危険がないように見守り、遊びを広げていく役割を担っています。焚き火をする時や刃物を扱う時は、必ずその場に最低一人は配置します。そのため、当日の運営スタッフの人数は多い方が活動しやすいです。臨機応変ではありますが、ポイントを押さえ危険がないよう開催しています。運営スタッフとしてさまざまな方が手伝ってくださり、とても助かっています。

 当日の遊び方としては、公園にあるもので遊ぶ場合もありますが、けん玉や駒などの昔遊びグッズや金槌、のこぎり、釘など自由に工作ができる備品などを用意しています。少しでも子どもたちが遊びたいと思えるようなものを用意しています。活動を始めてから「これもプレーパークの遊びで使えるかも?」とさまざまな方から備品をいただくことも多く、家の一角がプレーパークの備品で埋まってしまうほどです。


Q.プレーパークを開催されているなかで、印象に残っていることがあれば教えていただけますか。

 一番印象に残っていることは、第一回目のプレーパーク体験を行った時のことです。一日中ずっと遊んでいた小学生が帰る時に「ありがとうございました。楽しかった。」とスタッフ一人一人に伝えてくれました。その言葉を私たちに伝えて、帰っていく子どもたちの背中がとても満足そうで、楽しかったということが全身から滲み出ているように感じました。あの光景がとても印象に残っています。

 また、夏に開催したときは、なだらかな坂にブルーシートを引き、水を流してウォータースライダーのようにして遊びました。ウォータースライダーなので滑って遊ぶ子が多いのですが、一番下の水が溜まるところで水が流れてくるのをずっと待つ子どもがいました。水と太陽を感じることができ、気持ちがいい様子で改めて遊ぶことは多様だと感じました。毎回、子どもたちが楽しそうにいきいき遊んでおり、その姿が本当に嬉しいです。

(手づくりウォータースライダーで子どもたちが遊ぶ様子)



活動を広げていくために


Q.貞本さんは働きながら「きょうのあそびば」の活動を展開されていますよね。活動での気づきや学びがお仕事に生かされることやその逆もしかり、お仕事と活動が相互に関係することはありますか。

 地域の活動で得た自分のスキルや経験は本業でも活きています。仕事のなかで資料作りやチラシ作りにおいて自分なりの伝え方や見せ方の工夫ができるようになりました。

 まず、自分の知らない世界を知ることができるだけで、人として成長できていると思います。自分がプレーパークをつくる側になったことで遊ぶことの奥深さをより感じることができるようにもなりました。


Q.今後の展望について教えてください。

 最終的には僕たちの団体が目指していることは、京都市内に常設のプレーパークをつくることです。公園に行くと、常にプレーリーダーがいる環境です。

 そのためには、さまざまな場所で1日プレーパーク体験の回数を重ねていきたいと考えています。現在の当日スタッフ数では、運営においても限界があるため、多くの人に僕たちの活動に共感いただき、積極的に運営に関わっていただきたいです。

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