伏見の中でも特に地域と学校のつながりが深い藤城学区は、JP藤森駅周辺の閑静な住宅街。そんな藤城で「京都藤城子ども食堂」がスタートし、その代表を務める下司愛さん。なぜ子ども食堂をだったのか、その想いをお伺いしてきました。
想いを形へ
Q:「京都藤城子ども食堂」をはじめるきっかけはなんだったのでしょうか?
子ども食堂のことはテレビを見て知りました。テレビでは『子どもの貧困問題』や孤食の子どもたちが映っていて、困難を抱えた子どもが多いことや、そういった子どもに「子ども食堂」という取り組みをされている事を知りました。
しかし、その時は貧困をどうにかするといった大きなことをする自信はありませんでした。その時、わたしは貧困問題の側面ではなく、「地域に気軽にご飯を食べに行けるような子どもの居場所があればいいな~」という思いで、テレビを見ていました。
その後、SNSで同じテレビ番組を見ていた方々の投稿がいくつもされているのを目にしました。
自分も「わたしはこういう思いで見てました。」という投稿をし、その投稿にたくさんのコメントを頂きました。
周りの方に応援していただき、「本気でやるのならやってみませんか?」というお声がけもいただいた事で、動き始めることができました。
Q:地域の居場所を意識されたということで、下司さんはどのような地域の居場所が必要だと思われたのでしょうか?
地域には、未就園児や未就学児などの集りは結構あります。児童館に行けば、幼稚園に入る前の子どもたちの集まりがあって、そこでお母さんたちが集まってお話したりしています。お年寄りになったら、ふれあいサロンのようなものがあったりするのですが、小学校に上がるとそういう集まりが少なくなってしまうように思います。
子どもが小学校に入ると働き始めるお母さんも多く、子どももお母さんも忙しくなってきます。幼稚園の時はお母さん同士で色んな相談事をしたりできた「つながり」が、なくなりがちです。
地域に小学生を対象にした、「集まれる場所」があってもいいのではないかと思いました。
(夏の流しそうめんの様子)
藤城子ども食堂のこれから
Q:藤城子ども食堂に来ていただいたお母さん方に、どのように関わっていきたいですか?
藤城子ども食堂では、お母さん同士が相談しやすい、話しやすい関係ができると良いと思っています。
私たちが解決できることは少ないと思うんですが、「例えばこういう事が気になっている!」という所があれば、それを地域の方に繋ぐことができますし、行政の方に繋ぐという橋渡し的な役割も担えると思います。
スタッフや参加者の方も、自分たちで活動されている事がたくさんあると思います。地域の中におられる得意な事をもった方、行政組織とつながっている方たちをむすび、連携しながら良い地域づくりができるような関わりを持っていきたいですね。
Q:下司さんが、藤城子ども食堂をするに当たって、大切にされていることはなんでしょうか?
しかし、藤城子ども食堂は、いい意味でおせっかいな大人たちが集まってくるところなので、大人たちが、子どもに対して「何でもやっていいよ」と甘えさすばかりではなく、アカンところはアカン。と、ちゃんと注意すること。でも、また来てもいいんだよ。と言える場所、地域で子供たちを育てる場所にしたいと思います。
お母さん達は、子育ての悩みや地域の話が出来る場所。これから増えていく地域のおばあちゃんおじいちゃんも普段は家にいるけれど、藤城子ども食堂に来て、子どもと触れ合って元気になれる場所にしたいと思います。
おばあちゃんならではの知恵と子どもが触れ合える場所であったり、誰でも集まれる場所になるという思いを大切にしています。
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