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KUWADATE OBOGインタビュー vol.13中村覚澄

今年3回目の先輩インタビューは、お坊さんとして活躍されている中村覚澄さんにお話をお聞きしました!

名前 中村覚澄(お坊さんになり改名、以前は中村拓弥)

年齢 25歳

出身地 京都

職業 お坊さん

好きな芸能人 エマ・ストーン


どんな質問でも真摯に丁寧に答えてくださった中村さん。いきセンでの経験は現在どのように活かさているのでしょうか。


Qいきセンで働くことになったキッカケは何ですか?


2代目学生副センター長の小野賢也くんに誘われたことがきっかけです。小野くんとは大学1年生のときから授業やサークルで一緒でした。

しかし、実は大学に入るまでは地域の活動に興味を持っていませんでした。大学の座学や実習にて地域について学び考えているうちに、地域に興味を持つようになり、卒業しても地域と関わりたいと思うようになりました。小野くんが声をかけてくれた時は、卒業後の進路が決まったこともあり、ちょうど何かを始めたいと思っているところでした。

Q.いきセンでどんなことを大事にして働いていましたか?

何が伏見の地域にとって必要なのか。大事にすべきことなのか。ということを常に考え、意識するようにしていました。いきせんはスタッフ一人ひとりがなすべきことを考えて活動していますが、必ずしもそれが伏見の地域にとって良い方向ばかりに向くとは限りません。例えば定例会議を行なっている時に、みんなが好き放題に発言していたら全体として話が前に進みません。そこで、話のゴールは何かを思い出し、今どうあるべきかを考えたうえで、自信を持ち発言していました。また意見を言えていない人に気を配って話を振ったり、会議が終わってから話しかけにいくようにしていました。対話することも大事にしていたことの一つです。

また、自分の考え方の一つに、「心のなかの考えを真剣に伝えれば、相手にも通づる」ということがあるので、本音を言うことも意識していました。


Qいきセンで印象に残っていることや学んだことは何ですか?


利用者さんの中に、色んな人とつながりを持っていて、どこで出会ってもあいさつや会話ができる関係性を築いている方がいました。その方が、窓口で会う利用者さんに「〇〇さんこんにちは!」と簡単に声をかけている姿が印象的です。その軽快さを「いいな」と思いながらも、自分には難しそうだと学生時代は思っていました。

大学と伏見いきセンを卒業後、2年間の僧侶になる修行を終えて、実家のお寺に帰ってきたとき、似たような場面に出会いました。どこで誰とでも井戸端会議を始めてしまうお寺の知り合いのおじいさんです。そのおじいさんは「○○さんと言えばこの地域の顔」というかんじで、地域の方とコミュニケーションを取っておられました。それを見たとき、学生の頃は「いいな」で終わっていましたが、今なら頑張れば「中村さんと言えばこの地域の顔」という風になれるのではないかと思っています。いきセンで責任を持ちながら地域の方に接して

きたことで、仕事や生活の中で地域と関わることに楽しみを見出せた結果です。


Qいきセンの魅力は何だと思いますか?


いきセンでの経験に似たものは他のところでもできるかもしれません。しかし、そういった場所は限りなく少なく、インターネットが普及した現代に於いても巡り合うことそのものが稀だと思います。

伏見いきせんの魅力はセンター長や職員の方が龍谷大学の学生をはじめとした京都の大学生のために、地域と関わる現場で学び働ける場をつくってくださっていることだと思います。スタッフのみなさんは、自ら大学生にアプローチしてくださるので、本当にありがたいと思

います。


Qいきセンでの経験を踏まえて、どんな人になりたいですか?


「敬う」ことを自然体にできる人になりたいです。たとえば、伏見いきセンで学生スタッフとして働けるのは、スタッフのみなさんが今までいろいろな努力を積み重ね、しくみを整えてくださっているからです。学生がここで働けるのはあたりまえではありません。スタッフのみなさんが築いてきたもののおかげで、今働くことができるのだと気づき、自ずと感謝の気持ちを持てるようになりました。それに気づけたら、フォローができるようになったり自分の行動が変わると思います。


Q現在のお仕事ではどのようなことをされていますか?


家業を継いで、天台宗系のお坊さんをしています。

進路を考えるにあたり大事にしたいことが3つありました。お寺は、それらをすべて兼ね備えることができると思い、大学卒業後は修行に出ました。その3つの要素とは、お金儲け主義ではなく、今までお寺という環境で可愛がってくださった方への恩返しができる働き方、そして大学で学び続けた世の中のために働くということでした。そこに既存のものを活かすという大学の講義での教えが後押しとなり、お寺を継ぐことを決めました。

実際に働き始めるとお寺を維持していくためにお金が必要だということを実感しています。しかし、お金儲けだけでない非営利の部分にやりがいを感じています。例えば、経済価値ばかりを優先せず「先代にお世話になったから、次はうちが恩返しする番」といった京都人の縁や心意気を大事にする姿を垣間見て、接することができる点もおもしろいです。


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