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【伏見ローカル名鑑】京都府立京都すばる高等学校_vol.10

更新日:2021年3月10日

 「人生を変える!かもしれない授業がある。教室から飛び出し新しい景色を見て、感じて、気付いてワクワクする。」京都府立京都すばる高等学校の実践を伴った探究的な学びをお聞きしました!近鉄向島駅から西を見ると初夏には緑が、秋には黄金の稲穂が揺れる景色の中にある京都府立京都すばる高等学校の新しい授業について、起業創造科長の河野先生、企画科長の小川先生、地域協働推進室長の北川先生にお聞きしました。


京都府立京都すばる高等学校 河野先生(写真左)、小川先生(写真中央)、北川先生(写真右)



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答えのない問いを学び続ける

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━━起業創造科と企画科について教えてください。


 いずれも商業の学科ですので、ビジネス視点でいろいろな社会課題の解決や、新しい価値の提案に取り組むという点で共通しています。一方、異なる点は各科で取り扱うテーマです。地域の課題を扱うのが起業創造科、開発途上国や世界の課題を扱うのが企画科になります。

 探究型の授業には正解はありません。本気で頑張っている人に沢山接して、自分たちでいろいろな問題を自分の事として捉えて、周りを巻き込みながら、みんなと一緒に成果を出していく人になっていく事が目指しています。


       大手筋商店街にて、すばる高校生が商店主さんにインタビューしている様子



━━各学科の取り組みについて教えてください。


 起業創造科では、今の2年生が2019年度に入学して、2か月程度で地域に出る挑戦をしました。生徒は簿記の学習をしていますので、伏見大手筋商店街様に打ち合わせを含めて、ご協力頂きました。個人商店の会計の取引についてインタビューを行い、普段学校で学んでいる簿記の知識が、実際の現場でどのように活用されるのかが分かりました。生徒は資格の活用するイメージが湧いたと思います。

 企画科では、2019年11月に地域イベントである向島まつりが規模縮小で開催されました。そこで生徒が中心となり、アフリカの人達とオンラインクイズ大会を実際に企画しました。アフリカ人と一括りにしましたが、ウガンダ人もいれば、マリ人もいる、アフリカは1個ではないという初めての気づきも生徒の中で大きかったと思います。

                          オンラインでのクイズ大会の様子



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自分の力を発揮できる人に━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



━━京都すばる高校を卒業してどのような人材になって欲しいと思われますか?


 私自身としては、例を出すと龍谷大学さんの政策学部やソーシャル的な分野で起業を目指して欲しい思いはあります。しかし、一定数を考えた時は、必ずしもそういった生徒ばかりではありません。普段の学びで得たものを自分の家の仕事を継いだ時、就職先、関わるチームや組織で、自分の持っているものを発揮する生徒が出てきて欲しいと思っています。

生徒の中には、今まで人と人を繋ぐ仕事、いろいろな人を繋ぎながら地域を良くしていく仕事の種類を知らなかったという声もあります。そのような仕事を目指す人が出てくることが素晴らしいことだと思います。



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生徒の学びを守る

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━━ロナ禍で人に会う、地域に出るのが難しくなっていると思うのですが、今後どのよう

  な事をお考えでしょうか?


 Zoomをはじめとするオンラインツールがあります。授業再開後は早速取り入れて、今までより距離が離れている方にも会いやすくなりました。元青年海外協力隊で現在ドイツ在住の方とオンラインで繋いで話をする機会がありました。コロナ以前はハードルが高かったことですが、それが自然に出来たことが良い事でした。



━━都すばる高校さんにこれから入ってこられる生徒さん達に向けて一言いただけます

  か?


 今の中学生の保護者の方は、「普通科に行っておけば何とかなるだろう」と、お子さんに普通科を勧める方が多いと思います。しかし、そのような時代ではなく専門学科で探究型の学びをすることで、人生を変える出会いがあります。まずは、京都すばる高校の事を知っていただきたいです。ぜひ検索してみてください。


京都すばる高校HP



編集後記


 京都すばる高校の入り口の受付で待っていると、生徒さんが、みなさん通られるたびに「こんにちは。」と挨拶される光景に出会いました。それもみんなです。学校で指導されているのだと思いますが、社会に出た際の基本のきの所を意識づけされているのだと感心しました。帰りに出会った部活動中の生徒さんも挨拶されるのを見て、高校の印象をみんなで高める意識がすごいなあと思いました。僕も子どもがいれば、高校に行く選択で「京都すばる高校は面白い授業してるよ」と勧めたくなりました。


(市民ライター 立野晃史さん)

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