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執筆者の写真伏見いきいき市民活動センター

KUWADATE OBOGインタビュー vol.15八木志菜

今回は、5代目ミギウデ副センター長を務めた八木志菜(やぎゆきな)さんに取材をさせていただきました。



名前:八木志菜

年齢:24

出身地:京都府京都市

職業:アートコーディネーター

好きな俳優:高橋一生


面倒見がよく、おしゃべり上手でいつも利用者さんとコミュニケーションをとられていた八木さん。現在は、アートコーディネーターとして京都で活躍されています。そんな八木さんにお話を伺いました。


Q. いきセンで働くことになったキッカケは何ですか?


大学4回生の休学中に、イギリスのシューマッハ・カレッジという大学でホリスティックサイエンスを学び、「自分が縁を持った土地に愛着を持つこと」と「表現すること」が大切だと気づきました。帰国後、まずは、地域に関わることがしたいと思い、ご縁があり、経済産業省が行う群馬県でのまちづくりプロジェクトに参加しました。

3ヶ月間のプロジェクト終了後、やはり生まれ育った京都でまちづくりをしてみたい思い、色々探している中で、伏見いきセンに出会いました。伏見いきセン主催のイベントに参加し、話を聞く中で学生事業課は今の私にぴったりだと思い、応募しました。


Q. 八木さんは副センター長として、どのようなことを意識していましたか?


はじめに掲げていたのは「学生同士で助け合える関係性を作ること」でした。具体的には、まず私が助け合える関係になろうと、学生事業課の一人ひとりと面談をしました。その人は今後どのような仕事をしていきたいのか、学生生活でもどのような経験を積みたいかなど、「現在」を整理して、今後の目標設定などについて一緒にお話しました。一人ひとりを気に掛けることはできましたが、その後、設定した目標から行動に移すまでのサポートまではできず、悔しい思いもあります。


Q. いきセンで学んだことは何ですか?


私は学生事業課で、「マチコトハジメ」という、利用団体の皆様と地域の方々を繋ぐイベントを担当していました。開催に向けて説明会や交流会をしたり、団体さんにアポを取りに行ったりと地道な準備をしていました。出展してくださる団体さんの数も多かったため、調整の業務も多く大変でしたが、結果として約150名の方が来てくださり、大成功でした。

私は、昔から結果よりも過程を大切に思っており、この事業においても担当者として一生懸命取り組みました。しかし、開催までの過程は、自分が満足できるものではありませんでした。いきセンで働くということは、学生活動とは違い仕事として行います。そのため、お給料も出ますし、自分たちで予算も運用します。そのうえで、担当した事業を成功させなければなりません。もちろん過程を大切にすることも大切ですが、事業全体として成果を追い求めることが担当者としての責任であることを学びました。その時「働くこと」を少し理解した気がしました。


Q. 現在のお仕事ではどのようなことをされていますか?


アートコーディネーターとして、若手作家やアーティストの支援をしています。アーティストがつくった作品ををどのように世の中に発信するのかという「見せ方」や、アーティスト同士をつなげることなど、アーティストと一緒に考え伴走し、調整することが仕事です。

例えば、展覧会に来てくださるお客さんは一般の方です。みなさんに作品を理解してもらうためにどのように届けるかを一緒に考えています。

まだ1年目で、これからですが、アーティストの方をはじめ、関わる皆さんはさまざまなタイプの方がいらっしゃいます。それぞれが考えていることや求めていることも違います。それを調整し、それぞれの意思をくみ取ることが大切なので、さらに経験を積んでいきたいです。

マチコトハジメでも市民活動団体さんと何度も話し合いを重ね、その方に合わせた話の引き出し方や伝え方を考え、工夫して取り組みました。「市民活動団体」と「アーティスト」と対象は違いますが、コーディネートという点で共通しており、いきセンでの経験が活きていると感じることがよくあります。


Q. 今後の展望を教えてください!


アーティストが一定期間、ある特定地域で異なる文化や風景に触れながら、芸術活動を行う、「アーティスト・イン・レジデンス」という取り組みがあります。アーティストは、普段と異なる地域で活動をすることで、新しい発想が生まれ、地域の人やリアルな生活に触れることができるというメリットがあります。そして、アーティストを受け入れる地域も、普段関わることのないアーティストという少し異なった視点から地域を表現ができる人と関わることで、新しい気づきや交流を生み出すきっかけとなります。

私はとても「アーティスト・イン・レジデンス」に可能性を感じています。この取り組みを活用し、これからも、生まれ育った京都で、アーティストと社会をつなげていく仕事を頑張りたいと思っています。


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