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【UTTOCOな人】山本 彩代さん Sayo Yamamoto_vol.20 2016

執筆者の写真: 伏見いきいき市民活動センター伏見いきいき市民活動センター

NPO法人 場とつながりラボhome’s viでスタッフをされている、山本さん。イベントの企画、対話の会議、まちの人の住民会議などの進行やそれに必要な事務局の業務などを担っておられます。フィールドは、地域だけでなく、研究の場面や企業、NPOの研修とさまざま。そんな山本さんにお話を伺いました。

経験から今へ

Q:今のお仕事に就くきっかけはなんだったんですか。

 2014年の冬にNPOに興味がある人向けのCOLPU(地域公共人材開発機構)が主催する研修があり、それに参加しました。そこで、NPOやまちづくりに携わる方々の講座を受け、好きなNPOにインターンができるということで、home’s viにインターンしたのがきっかけです。

Q:もともと、NPOや地域というものに興味や関心を持たれていたということですよね。その興味関心はどこからきたのでしょうか。

 私は、4歳の時に尼崎に住んでいて、阪神・淡路大震災で被災しました。震災の前日に熱を出しており、断片的ですが、覚えています。テレビで観かけるような火事ではありませんが、近くのマンションや団地が傷つき、立ち退かなければならなくなり、大阪に引っ越すことになりました。その時、小さいながらに「まちがなくなる」ということに衝撃を受けました。

 仲良くしていた人やご近所さんがいなくなる…。そのような体験をして、「女性なので、結婚してどこに行くかわからないけれど、その土地で豊かに生活ができるのかな。」とか「もし今、被災したら助け合えるのかな。」といったことを思うようになった小学生時代でした。笑 

 小中高ともまた震災がおきたらどうしようと考えていましたが、だからと言ってどうすることもできません。大学に入ってソーシャルビジネスやNPOというものがあるということを知りました。学部の授業で学び、調べていくとNPOがいくつも見つかりました。「地域を『つくっていく』という考えがあるのか」と気づいたときに、希望が湧いてきました。そこで、NPOやまちづくりのような、人の関係を豊かにするという点に自分の興味が固まりました。

場をつくる

Q:人の関係を豊かにするという表現がとても素敵ですね。そのときに気をつけていることはなにかありますか。

 私は、クラスで学級委員とかするタイプではなく、言いにくさや緊張感を感じるほうです。だからそれをあえて言うようにしています。まずは、常に正直でいること。正直でいることに加えて、相手や関わる人にとって行動しやすくなったり、自由な発想で取り組めるようになったりするために、何ができるかを考えています。

 やり方は後からついてくるように思います。始めに、「自分が正直でいる事」と、ここにきている人が「何かプラスになるように」という事を大事に考えれば、方針としてはぶれないと思います。

(多様な人が出会い、交じり合う場)

Q:多様な人と対話をしたり、会ったりという機会が多いように思うのですが、他には、どのようなお仕事をされているのですか。

 home’s viがやる事業は、「伏見をさかなにざっくばらん」や「おとな醍醐塾」のような市民向けのまちづくり講座もあれば、メンバーが興味のある分野に関する勉強会を開くこともあります。子育て勉強会をやっていた時期もありますし、一人ひとりがやりたいことを中心に企画や事業をつくるという風土です。日頃の仕事や職場も実験場で、それがおもしろいです。

市民が夢を叶える場

Q:伏見のまちづくりの場、「伏見をさかなにざっくばらん」の事務局としても関わっておられますが、伏見の方やまちは山本さんからはどのようにみえていますか。

 さまざまな個性あふれるメンバーがいらっしゃって、本当に教えてもらうことも多く、第二の地元みたいな感覚になっています。伏見に行くのが楽しみですし、また会いたいなと思う人がたくさんいます。やればやるほど、仲間や友達の感覚の人が増えていくのが本当に楽しいです。なにより「自分で何かをやっていこう」という人に出会えることがやりがいであり、私も頑張ろうと思わせてくれますね。

(ふしざくは、毎月第4土曜日の13時から。伏見なみなさんが集まっています)

Q:ふしざくを「もっとこういう場にしていきたい」という点や「期待したい」ことはなんですか。

 伏見引っ越してきたけれど、あまり地域の人と接する機会がない人や、いきなり自治会に入るのはちょっと…と思う人。そんな方が気軽に参加してくださるといいですね。まちの一員だけれど、それを実感することはあまりないという方が、少しでもまちに関わるきっかけになればと思っています。

 地域づくりの難しさがわかる分、「できた」となると自分のことのように嬉しいし、応援したくなります。今やっていることが、すぐに結果がでるとは限りませんし、1年、2年、そして5年と経ってからその人の人生にとってプラスだったと思えるようにやっていきたいです。

 この間、ある参加者からふしざくは、「みんな夢を見つけにきて、夢を見つけて羽ばたいているようにみえる」とおっしゃっていて、そうかもしれないと思いました。地域づくりという分野でやっていると思っていたのですが、一人ひとりの人生から見ると、地域をフィールドに自分の夢を叶えていく。それを近くの人に開いていくという活動をしているのかなと思います。

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